スタッフブログ

2018年5月10日 木曜日 スタッフ日記

人間臭い歌が好きですねん。。

早朝はまだ肌寒さを感じますね?でも、この週末は日中とても暑くなるのだとか・・。

体調を崩さないようご注意くださいませ。こんにちは!エナミです。

 

さて、最近昔よく聞いていた歌を聞きなおす機会をいただきまして、懐かしい歌をたくさん聞きました。

フォークソングというジャンルが全盛の時代がありました。

1960年代 1970年代 いま振り返れば、とても濃い時代だったのかもしれません。

 

思想や反戦を歌に乗せて、訴えかけてくるものもありました。

いずれにせよ、今流行りのものには無い歌詞が並んで居たりします。

 

「加川 良」というミュージシャンがいます。

癖の強い歌が多い方ですが、歌に力があって、ええ感じです。

 

誰しも弱い人間、一人一人の中に真の力強さをpic upしたような歌の数々・・。

ひといきれにあたりそうな日々の暮らしの中で、立ち止まってしまいそうになった時に聴いてみるのもよいかもしれません。

 

お時間許す方は、一度聞いてみてくださいマセ。今日はこのへんで、お席外させていただきます。

 

 

 

下宿屋

作詞・作曲  加川良

 

京都の秋の夕暮れは コートなしでは寒いくらいで
丘の上の下宿屋はいつも ふるえていました
僕はだれかの 笑い顔が見られることより
うつむきかげんの彼を 見つけたかったんです

ひもじい気持ちも あまりに寒いせいか 感じなかったようです
ただ たたみの上で 寝ころびたかったんです
やさしすぎる 話のうますぎる 彼らの中にいるより
うすぎたないカーテンのむこうの 裸電球の下に すわりたかったんです

彼はいつも誰かと そして何かを待っていた様子で
ガラス戸がふるえるだけでも 「ハイ」って答えてました
その歯切れのいい言葉は あの部屋の中にいつまでも残っていたし
暗やみで何かを待ちつづけていた姿に 彼の唄を見たんです

湯のみ茶わんにお湯を いっぱいいれてくれて
「そこの角砂糖でもかじったら」 って言ってくれました
その時「ありがとう」と答えて うつむいたのは
胸が痛み出したことと 僕自身の後ろめたさと・・・

かわききったギターの音が 彼の生活で
そして 湿気の中にただひとつ ラーメンのこうばしさが唄ってたみたいです
不精ひげの中から ため息が少し聞こえたんですが
僕にはそれが 唄のように聞こえたんです

※一杯呑み屋を 出てゆくあんたに
むなしい気持ちが わかるなら
汚れた手のひら 返してみたって
仕方ないことさ
あせって走ることはないよ
待ちつかれて みることさ
ため息ついても 聞こえはしないよ
それが 唄なんだ

僕が歩こうとする道にはいつも 彼の影が映ってたみたいです
小さな影でしたが 誰だってその中に入りこめたんです
それから 彼の親父が 酔いどれ詩人だったことを知り
今僕が こうしてるから 彼こそ本当の詩人なのだと言いきれるのです

新しいお湯が シュンシュン鳴った時 ラーメンをつくってくれて
そして ウッディやジャックを 聞かしてくれたんです
それから僕が 岩井さんやシバ君と会えたのも
すべて この部屋だったし すべて 僕には唄だったのです

何がいいとか悪いとか そんなことじゃないんです
たぶん僕は 死ぬまで彼になりきれないでしょうから
ただその歯がゆさの中で 僕は信じるんです
唄わないことが一番いいんだと 言える彼を